近年のサッカースタイル

サッカーのスタイル

世界的なスポーツといった場合に真っ先にその名が上がるのはサッカーではないでしょうか。

ボールが一つあればどこでも楽しめるという手軽さに加え、一流選手になれば名声と金を得ることができるという夢もあるため、先進国、途上国を問わず多くの国で親しまれています。

もっとも、一口にサッカーといっても、そのプレースタイルは地域によっても、時代によっても異なります。

例えば、1980年代以前は、ペレやマラドーナに代表される高い個人スキルを活かしたプレースタイルが一時代を築きましたが、90年代になるとより組織的なプレーが志向されるようになっていきます。

1994年のワールドカップアメリカ大会では個人能力に優れたブラジル代表が優勝したのに対し、続く98年のフランス大会では個々の能力に加えて高い組織力を備えたフランス代表が優勝したことはその象徴と言えるでしょう。

2000年代に入ると組織サッカーはさらなる進化を遂げ、パスをつないで支配率を高める傾向が強まります。そのスタイルを貫いて世界に君臨することになったのが、スペイン代表であり、同国を代表するクラブチームであるFCバルセロナでした。

しかし、彼らの時代も長くは続かず、その後は前線からの素早いプレスでボールを奪って、ショートカウンターに繋げるというよりコレクティブなスタイルが中心となります。2014年のワールドカップブラジル大会を制したドイツ代表や2018年のロシア大会を制したフランス代表は、そのスタイルを極めたチームと言えるでしょう。